『鑿ケース&手斧(ちょうな)ケース』 (唯一無二オーダー) 「1番にならなくても、唯一の存在でありたい」 それが僕が常に考えていること。自分自身そうでありたいし、だからこそ誰かを見た時にその人にしかできないこと、その人の特徴を明確に見出したいと思う。一番を売るのは簡単だけど、唯一を売るのはとても難しい。なぜなら誰もが既を持っているから。だからこそやりがいがあり、僕がやる意味が存在する。僕にしかできないことで、あなたにしか合わないものを生み出す。 職人にとって道具とは手となり足となる。研ぎが少し狂うだけでその感覚は変わり、仕上がりにも大きく変化する。そんな道具を入れるための腰袋を制作しました。幸いにもお客様は左利き。僕も鑿は左使いです。なので鑿入れは右腰につけます。絶妙な角度や研いだ後の刃の変化した姿などを考慮し、そう手縫いで仕上げてあります。どれだけ鋭利に研いだ日本刀でも裁断することのできなかった古来の革鎧。その技法を使い、すべて天然素材、手作業でおつくりいたしました。 どんなものでも貫く鉾と、いかなるものも通さない盾。その鉾も手入れせず錆びて朽ちていれば何も貫けないし、硬さだけを追求した盾であれば何かしらは通ってしまう。対象に合わせて鋼を変え、砥石を変え、鎬角を変える。対象に合わせて金属なのかケプラーなのか濡らした布なのかを選択する。 頭を柔らかくして今後も一つ一つの制作に取り組みたいと思います。
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Kei Arabuna /ケイ・アラブナ Archives
June 2022
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